ターボとは?パワーと燃費の悪さだけじゃない、エコでお得な点を解説

井田康久です!

 

みなさんターボと聞いてどんなイメージをお持ちですか?

エンジンなど知らない・わからない人にとってはパワーがある、速い、燃費が悪いというところでしょうか。

 

今回は聞いたことがあってもなぜパワーがあるのか説明できないターボのしくみ、メリットやデメリットをざっくり解説します!

 

ターボとは?

ターボは正式にはターボチャージャーと呼びます。

ターボをざっくり説明すると『空気をたくさん押し込んで、たくさん燃料を燃やして、パワーを出すしくみ』となります。

空気をたくさん押し込むことで何が良いのでしょうか?

 

ものを燃やすには酸素が必要です。小学校の理科の実験で習いましたね。

もちろんエンジンを動かす燃料(ガソリン)を燃やすにも酸素が必要です。

 

エンジンの中では下の図のように、シリンダー(気筒)内で空気と燃料が混ざり燃焼・爆発しピストンを押すことで動力を得ます。

 

f:id:yasu-cars_bg:20191210215543g:plain

出典元)内燃機関の例(4ストロークエンジン) - Wikipedia

 

ここでたくさん動力(パワー)が欲しいからとシリンダーへ燃料をたくさん入れたとしても、空気はシリンダーの容積の分しかないため酸素不足となり燃やすことができません。

なので排気量(シリンダーの容積)が大きい車ほどたくさん空気を取り込めるため、たくさん燃料を燃やすことができるようになり、パワーを得ることができるのです。

高級車やスーパーカーの排気量が大きいのはこのためです。

 

空気と燃料と排気量についてお話したのでターボに戻りましょう。

ターボは排気ガスの流れを受けて回転するタービン、伝達されたタービンの回転力で空気を取り込み圧縮するコンプレッサからなります。

 

下の図で説明すると排気ガスがタービン(右側のプロペラ)を回し、その回転がコンプレッサ(左側のプロペラ)に伝わり回転。

コンプレッサの回転が空気の吸気と圧縮をし、圧縮された空気がエンジンに供給されます。

f:id:yasu-cars_bg:20191210225234j:plain

出典元)トヨタモビリティ東京

 

ターボのおかげで圧縮された空気が取り込めるので、シリンダーの容積はそのままにたくさんの燃料を燃やし、大きなパワーを得ることができるようになります。

 

ターボのメリット

ターボの仕組みで書いたとおり、排気量をそのままにより大きなパワーを得ることができます。

 

エコにフォーカスしたダウンサイジングターボというものもあります。

排気量の小さい燃費の良いエンジンを使用し、不足するパワーを補うという目的でターボが使われます。

エンジンを小さく重量を軽くすることができる点も低燃費につながります。

 

日本の自動車税は排気量の大きさで決まるので排気量は小さく税額をおさえて、パワーや性能はターボで維持することができます。

 

ターボのデメリット

ダウンサイジングターボではなくパワーを求める目的で使用するターボは燃費を悪くします。

ターボは空気を圧縮するので、ターボを使用しない自然吸気エンジン(NAエンジン)より燃料をたくさん燃やすためです。

 

自然吸気エンジンと比べターボを実現するには部品が増えるためコストが上がります。

 

ターボのタービンは排気の力を使って回すので、アクセルを踏んでからのレスポンスが悪くなるターボラグが発生します。

 

 

いかがでしたでしょうか?

エコを目的としたターボの使い方や税制面で有利な点。

デメリットの一つであるターボラグも技術の進歩で小さくなってきています。

パワーは必要ない、燃費が悪いというターボに対するイメージの方も、ダウンサイジングターボという選択肢があってもいいのではないでしょうか?